20231221

夕方から有楽町。駅前の交通会館の地下、とんかつのあけぼの。

とんかつはその油脂をいかにキャベツに吸わせるか、という点で食べ進め方のセンスが問われる*1。油脂を口に含む、キャベツの繊維と結合させて嚥下する、この清濁混合の儀のバランス感覚がとんかつの満足度を決める要因のひとつであることは間違いない。

とはいえ、しばらくとんかつからは距離を置いていたので*2リハビリという側面もあり、慎重に食べ進める。千切りキャベツがざっくり切ってあるタイプでかさがあり、ややペース配分に悩んだ。結果、とんかつ本編よりもキャベツのほうに注意が向いてしまったのだろう。

はた、と気づいたときにはカツは残りふた切れ。よそ見している間にひと切れ、またひと切れと自分のもとを去っていき*3、取り返しがつかなくなってしまった皿上の光景に言いようのない寂寥感を感じた。サウダージ。

『いちばんたいせつなことは、目に見えない』。サン=テグジュペリが「星の王子さま」に込めたメッセージが思い出される。

失意のまま1Fに上がり、沖縄アンテナショップでアイス食べました。沖縄紅茶わらびもち味。ブルーシールはなんでもアリだね。

満席の銀座SWING、終わったらへとへと*4。かなり体育会系のバンドなのに、30周年に至るまでずっと続けてきたというのはスゴい。先輩方には敵いません。


*1 特に誰に問われるわけでもない。自分との問答。
*2 先月とんかつ屋さん行ったのにカツ丼頼んでしまった。日和った。
*3 食べてはいる。
*4 なので、あらかじめとんかつ食べておいた。

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